ぬれおんな(濡女) [nureonna]
- 鳥山石燕の『画図百鬼夜行』に解説はない。
海や川に現れる水妖。 女性の顔に身体は蛇。人を喰う妖怪のようだ。 いつも髪が濡れているから「濡女」と。
『妖怪画談全集』と云う本には、長さが三町(約327メートル)と具体的な数字もある。
類似に“濡れ女子”、“濡れ嫁女”、“磯女”、“海女房”等がいる。 子を抱かせるという姑獲鳥、産女(うぶめ)と同じ性質の者もいるらしい。
島根県石見地方の濡女は、赤子を抱いて現れ人に抱いてくれと頼む。 しかし、赤子を抱くとだんだん重くなり、終いには石になり身動きできなくなってしまう。
そこに濡女と入れ替わりに牛鬼が現れ、人を食い殺すと云われている。
濡女は牛鬼の子分なのか牛鬼の化けたものなのかは定かでない。