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ぜんとくむし(善徳虫) [zentokumushi]

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善徳さんと云う僧が居ました。
老後の蓄えでしょうか、小金を貯めていたのです。
そのことを人に知られてしまい、ある日何者かによって殺されてしまいました。
それからというもの、毎年稲が育つ時期になると虫が大量発生し稲に害を及ぼすようになります。
「善徳さんの怨みが虫となったのだ」と囁かれ、この現象を妖怪の仕業とし、“善徳虫(ぜんとくむし)”と名づけました。

各地に残る“六部殺し”の話にも似てますね。
カメムシ(クロカメムシ)の発生による農村の被害話のようです。

カメムシが大量に発生し稲をダメにする。 農薬の無いその時代、農村では大打撃だったんでしょうね。
“虫追い祭り”もここら辺から来たんでしょうか、虫を追い払い、豊穣願うのと一緒に鎮魂も願ったのかも。
現在も、善徳さんを供養したとされる“善徳塚”があるそうです。

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