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へいしろうむし(平四郎虫) [heishiroumushi]

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平四郎さんと云う人が居ました。
平四郎さんは、頭の回転が早く知恵者でした。
ある日、お金持ちの家の土蔵に泥棒が入り財宝が盗まれると云う事件が発生。
しかし、土蔵破りの穴があまりにも小さい為、どうやって侵入したのか役人達は分からず怪事件となりました。
そこで平四郎さんが推理をして問題を解決。
土蔵の穴にゴザを突っ込み、そのゴザの滑りを利用し土蔵に侵入出来る事を実践し証明しました。
しかし、拍手喝采と思いきや、周りの人々は「コイツが犯人だ」と決めつけてしまったのです。
哀れ平四郎さんは冤罪のまま、怨みを言い残し打ち首になったと云います。
そしてその怨みが虫に変化し、農作物を荒らす事となるのでした。
“平四郎虫(へいしろうむし)”の誕生です。

これもカメムシ発生による農村の被害話のようです。
その後、村人達は平四郎さんの祟りを恐れ、鎮魂のためのお堂を建てたそうです。
今でも山梨県六郷町では、『平四郎祭り』を執り行われているとか。
昔は、これと言ったカメムシの駆除方法がなかったので、一匹一匹手で取り除いてたそうです。
臭かったでしょうね。

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