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らいじゅう(雷獣) [raijuu]

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下野の国筑波の辺には、雷獣(らいぢう)とて山にすむけもの有り。夕立雲の起らんとする時、勢ひ猛くなりて空中へかけるに、其いきほひ当るべがらずといへり。常にはやさしくして猫の如し。作りをあらす時は所の人是を狩る。里民呼んでかみなり狩りと云よし。二荒山(につくわうざん)あたりにては折ふしみる人有。白石子(はくせきし)も随筆に此事をくわしくしるし置たり。 『繪本百物語』−桃山人夜話−第卅五 かみなり より
落雷と一緒に落ちてくる獣型妖怪。
普段は山の穴に棲み、夏になると夕立雲を見つけ飛び移り、そして落ちる。
落雷の際、木に雷獣の鋭い爪痕が残ると云う。
落雷の現象はコイツの仕業と云う事。

雷様の眷属なのだろうかと調べるが、関係ないようだ。
沢山の文献が残っていて特長もまちまちになっている。
犬、狸、狐、狼、鼬、猫、鼠などに似ていて、尾が2本だったり、後脚が4本だったり、鷹のような鋭い爪を持っていたり。 中には鱗に覆われハサミを持つ水系のものもいる。

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