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おさかべひめ(長壁姫) [osakabehime]

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長壁(おさかべ)は古城(こぜう)にすむ妖怪(ようくはい)なり。姫路(ひめぢ)におさかべ赤手拭(あかてぬぐひ)とは童(わらべ)もよくしる所なり。 鳥山石燕『今昔画図続百鬼』
小刑部姫、刑部姫とも。鳥山石燕の『今昔画図続百鬼』では長壁(おさかべ)とだけとされている。
姫路城の天守閣に住んでいるとされる妖怪。
『甲子夜話』『諸国百物語』『老媼茶話』『西鶴諸国ばなし』等、江戸時代の随筆、怪談集に登場する。
姿は老婆であったり、十二単を着た高貴な女性姿だったり。
中には800匹の眷属を操る妖怪の長の記述もある。
正体は、刑部親王の娘富姫、伏見天皇の寵愛を受けた女房小刑部とも。
または老狐、蛇神との説もある。

泉鏡花の小説『天守物語』では、妹の亀姫や眷属が登場し、妖怪らしい描写が面白い。

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