めくらべ(目競) [mekurabe]
- 大政入道清盛(だいぜいにうだうきよもり)ある夜(よ)の夢(ゆめ)に、されかうべ東西(とうざい)より出てはじめは二つありけるが、のちには十、二十、五十、百、千、万、のちにはいく千万といふ数(かず)をしらず。入道もまけずこれをにらみけるに、たとへば人の目くらべをするやう也しよし。平家物語(へいけものがたり)にみえたり。 鳥山石燕『今昔百鬼拾遺』
- もともとは、『平家物語』の『物怪之沙汰』にのっている怪現象の話で、平清盛が無数の髑髏達とにらめっこするもの。
福原にて、清盛さんが庭を見ると髑髏が転がっていて驚いた。 初めは二つだったが、どんどん増えて合体し4〜5丈(約12〜15メートル)の大髑髏になったと言う。
無数の髑髏の目が清盛を睨む、負けじと清盛さんも睨みかえす。
やがて髑髏は溶けるように消えていったとさ。
髑髏が合体するのは、がしゃどくろの原型か?