けじょうろう(毛倡妓) [kejourou]
- ある風流士(たはれお)うかれ女(め)のもとにかよひけるが、高楼(たかどの)のれんじの前にて女の髪(かみ)うちみだしたるうしろ影をみてその人かと前をみれば、額(ひたい)も面(おもて)も一チめんに髪(かみ)おひて、目はなもさらにみえざりけり。おどろきてたえいりけるとなん。 鳥山石燕『今昔画図続百鬼』
- 長い髪の遊女姿の妖怪。
顔はなく首全体が髪の毛で覆われてるらしい。
遊女の怨念が化けたものなのだろうか。
不気味であるが妖怪の間ではモテモテで、男妖怪たちの憧れの存在と云う話もある。 きっと魅力ある女性妖怪なのだろう。 どうやらこれは石燕先生の創作らしい。
石燕先生の妖怪画は遊女を題材にした物も多く、これもその一つということ。
画を見たところ髪を洗ったあとの様にも見える。
吉原の髪洗い日に関係があるのかな〜。
7月13日は髪洗い日と呼ばれ、お店が休みになるので遊女達の楽しみでもあったらしい。