えりたてごろも(襟立衣) [eritategoromo]
- 彦(ひこ)山の豊前坊(ぶぜんぼう)、白峯(ふう)の相模(さがみ)坊、大山の伯耆坊、いづなの三郎、富士太郎、その外木の葉天狗まで、羽団扇(はうちは)の風にしたがひなびくくらまの山の僧正坊のゑり立衣なるべしと、夢心におもひぬ。 鳥山石燕『百器徒然袋』
- 鞍馬山の大天狗、僧正坊が着ていた僧衣が妖怪になったものらしい。
僧衣の付喪神と言ったところか。
襟立衣は本来後頭部の襟を高く立てた僧衣のことで、位の高いお坊さんが着るもの。
大天狗が身に着けたことで霊力が宿り化けたのかもしれない。