どどめき(百々目鬼) [dodomeki]
- 函関外史云(かんくはんぐはいしにいはく) ある女生れて手長くして、つねに人の銭(ぜに)をぬすむ。忽(たちまち)腕(うで)に百鳥(ひゃくてう)の目を生ず。是鳥目(ていもく)の精(せい)也。名づけて百々目鬼(どどめき)と云。外史(ぐはいし)は函関以外(はこねからさき)の事をしるせる奇書(きしょ)也。一説にどゞめきは東都(とうと)の地名ともいふ。 鳥山石燕『今昔画図続百鬼』
- 腕に百もの目玉を持った女妖怪。
元は人間であったが、盗み(すり)が過ぎるので祟りにあい腕に鳥目(目玉)が出来るようになったと云う。
鳥目とは、銅銭のこと。
穴のあいた銅銭が鳥の目に見えたことから、そう呼ばれるようになったらしい。
また宇都宮にこの名の鬼の伝説があり、退治した地がそのまま地名になったと云う説もある。